私は賃貸派です。結婚して子どももいますが、ずっと賃貸です。
マイホームの良さが全く分かりません。
奥さんからマイホームについて、たまーに相談されますが、一蹴しています。
マイホームが人生を狂わせる
と考えているからです。
恐怖&狂気でしかない。
いつか、自分の家を買うことが夢なんだ。
心の中にに持っている人もいると思います。
やめておきましょう。
マイホームは
- 資金管理に影響を与えます。
- 精神にも影響を与えます。
- 仕事にも影響を与えます。
- 人生の選択肢にも影響を与えます。
それほど大きなことです。
今回はマイホームの負の側面について書いていきます。
最大のデメリットは「固定されること」
マイホームを手に入れることによって、固定されるものがいくつかあります。
①お金
マイホームは高額な買い物です。
関東郊外で1戸建てでも数千万円はします。
仮に年収400万円の方が4000万円のマイホームを購入したとすると、収入の10倍です。
25年ローンを組んだら、25年間お金を返す必要が出てきます。
つまり、25年間、返済(出費)という形であなたのお金が固定されるのです。
そのお金があれば出来たこと、取れた選択肢、買えた物、たくさん出てくるでしょう。
そのたびにあなたは
「家のローンがあるから」
と自分に言い訳しなければなりません。
②住む場所
マイホームは自宅です。
でも、
- 隣に嫌な人が引っ越してきたら?
- 転勤になったら?
- 親が介護必要になったら?
- 子どもが学校でいじめられたら?
- 配偶者が病気になったら?
- 移住したいと思ったら?
人生は長いので予期せぬ出来事が起こります。
その際に、住む場所が固定されていることは大きなリスクです。
流動性が低い状態は出来る限り避けることが、リスク回避の基本です。
「売るか貸せば良いでしょ?」
簡単に売れたり、貸せたりできる自信があるなら大丈夫です。
でも、この世界有数の人口減少社会、空き家が毎年増加している日本で、一般の人がうまくやるのは難しいのではないでしょうか。
③仕事
今の仕事がずっと続けられるとは限りません。
長い人生、転勤もあれば転職もあるでしょう。
その場合に「自宅から通える場所」という制限が出てきます。
これは大きな制限だと私は考えます。
九州で面白そうな仕事が出来そうだ、となっても
「単身赴任は子どもが大きくなるまで難しい」
「家族で引っ越したいが、家のことがあるし厳しい」
「あきらめるか」
となりかねません。
仕事の選択において、マイホームがあることは不利に働くと考えてください。
④子どもの生育環境
子どもは成長するに従い、遊び方も習い事も交友関係も変わっていきます。
子どもが大きくなったときのことを考えて、子ども部屋がある家にしよう。
そうやって計画立てている方もいるでしょう。
でも、考えるべきはそれだけではありません。
・その街の保育園に入れなくなったら?
・病気になって他府県の専門病院に行くことになったら?
・遠い私立の学校に通いたいとなったら?
・家の大きさが足りなくなったら?
色んな問題が出てくるでしょう。
その時に、引っ越せる、という選択肢があった方が子どもの生育環境について、常に最善を保てるのではないでしょうか。
ライフスタイルの変化に対応できない
結婚して子どもが出来ればライフスタイルは大きく変わります。
- 子供が大きくなったらどうする?部屋は?
- 子どもが学校でいじめられたらどうする?
- 子どもがもう一人増えたらどうする?
- 今の仕事が鬱で続けられなくなったらどうする?
- 隣に騒音おばさんが引っ越してきたらどうする?
- 便利な商店がつぶれたらどうする?
- 地震発生可能性ある地区に指定されたらどうする?
- 転勤になったらどうする?
- 引っ越ししたくなったらどうする?
ライフスタイルの変化は必ずあります。
良い変化もありますが、余儀なくされるものもあります。
マイホームがあることで、選択肢が減ることは大きなリスクとなるでしょう。
毎年価値が下がる
4000万円で家を買った。
25年のローンを組んだけど、何かあったら売って返せばいいから大丈夫だろう。
本当にそうでしょうか?
高温多湿の日本
地球温暖化と叫ばれる前から、日本の夏は暑かったですよね。
毎年毎年、セミがうるさく、湿度もアホみたいに高くてじめじめします。
そんな日本の環境に建っている家も、もちろんこの高温多湿の影響を受けて、傷みやすくなっています。
つまり、年数が経てば立つほど実際に家が傷み、価値が下がっていきます。
車と同じですね。
新築文化の日本、中古住宅のイギリス
日本では築30年などでかなり古い印象ですが、ヨーロッパなどでは築100年以上の物件も数多くあります。
これは気候が異なるのと、古いものには歴史的価値が乗る、という考えがあるからです。
実際、イギリスでは「家は長く住むもの」という文化があり、中古住宅も多いです。
築50年以上の物件も普通に人気があります。
逆に日本は築年数が浅い方が良い物件、という新築文化があるため、中古物件は新築よりも価値が下がります。
つまり、マイホームを建てて10年、20年住んだ後売却しようとしても、著しく価値が下がったものとして判断されてしまうのです。
もちろん、中には立地が抜群で買った時より高く売れる物件もあります。
でも、それは都心の一部の物件です。
人口が減っている現状では、なかなか難しいでしょう。
柔軟な対応ができることが最重要
私の考えでは、柔軟な対応が最重要です。
マイホームを購入したことで選択肢が大きく制限されることは、人生において損だと思っています。
なので、マイホーム購入したい人は、いまいちど立ち止まってリスクを考えてみてください。
年老いても賃貸に住めばいい
年とったら賃貸に住めなくなるのでは?
住めます。でなければ、日本の1/3の人口を占める65歳以上の方は、全員マイホームに住んでいるのでしょうか?
そんなことないですよね。
さらに今後ますます人口が減って不動産の需要が減るので、貸したい人は老人相手でも貸さざるを得なくなります。
安心してください。マイホームが無くても生きていけます。
マイホームは金持ちの道楽で良い
最後に、マイホームは自分の好き勝手に設計・装飾できるので、趣味に近いとも思っています。
大金がかかる趣味です。
今あなたがすべきことは、大金をかけて趣味を楽しむことでしょうか?
仕事に全力投球、子どもの教育にお金をかける、家族の旅行に費やす、などやるべきことはたくさんあると思います。
マイホームは金持ちの道楽です。
今購入することはオススメしません。
お金持ちになってから買いましょう。